保育士以外にもある、子どもと家族を支える仕事15選

「子どもに関わる仕事がしたいけれど、保育士しか思い浮かばない」——そう感じていませんか?
実際には、相談支援・療育・児童福祉・ソーシャルワークなど多様な分野で、子どもと家族を支える職種が存在します。
この記事では、学生や転職検討者が「職業名すら知らなかった」状態からでも比較・検討できるよう、
15の仕事を根拠のある情報とともに整理します。

この記事でわかること

  • 保育士以外に「子ども×福祉」で選べる15の職種一覧
  • 各職種の主な業務・働く場所・必要資格の比較
  • 記事中盤で特集:相談支援専門員という新しい選択肢
  • 自分に向いている分野を絞り込む3問の簡易診断
  • 次の行動につながるキャリア相談の案内

なぜ「保育士以外」を知ることが大切なのか

子どもに関わる仕事を選ぶとき、多くの人が真っ先に「保育士」を思い浮かべます。
しかし保育士は「保育所で0〜6歳の保育をする」ことに特化した国家資格職であり、
関われる場面・年齢・課題の種類が限定されます。
実際には、障害のある子どもの療育、虐待対応、貧困家庭への生活支援、
不登校支援など、子どもと家族が直面する課題はきわめて多様です。
職業の選択肢を広げることで、自分の関心・強みと課題をより精度高くマッチさせることができます。

子どもと家族を支える仕事15選:比較一覧

以下の表に、職種名・主な業務・主な職場・関連資格・対象年齢を整理しました。

# 職種名 主な業務 主な職場 関連資格・要件 主な対象年齢
1 保育士 乳幼児の保育・発達支援 保育所・認定こども園・学童 保育士資格(国家資格) 0〜6歳中心
2 相談支援専門員 障害児・者のサービス等利用計画作成、ケアマネジメント 相談支援事業所 実務経験+都道府県指定研修(詳細後述) 0歳〜成人
3 児童指導員 施設入所児の生活支援・自立援助 児童養護施設・障害児入所施設 児童指導員任用資格(社福・教員免許等で取得可) 0〜18歳
4 家庭相談員 子育て・家庭問題への相談対応 市区町村家庭児童相談室 社会福祉士・心理師等が多い(自治体基準による) 子ども・保護者
5 児童福祉司 虐待通告対応・家族へのソーシャルワーク 児童相談所 社会福祉士・任用資格+都道府県任用 0〜18歳
6 児童心理司 心理診断・カウンセリング 児童相談所 公認心理師・臨床心理士等 0〜18歳
7 放課後等デイサービス支援員 障害のある子どもの放課後支援・療育 放課後等デイサービス事業所 児童発達支援管理責任者資格(管理職の場合) 6〜18歳
8 児童発達支援管理責任者(児発管) 個別支援計画の作成・支援の質管理 児童発達支援・放課後等デイサービス 実務経験+都道府県指定研修 0〜18歳
9 スクールソーシャルワーカー(SSW) 不登校・貧困・虐待への学校×福祉連携支援 学校・教育委員会 社会福祉士・精神保健福祉士が望ましい 6〜18歳
10 スクールカウンセラー(SC) 児童生徒・保護者への心理的支援 学校 公認心理師・臨床心理士 6〜18歳
11 里親支援専門相談員 里親の開拓・支援・マッチング 児童養護施設・里親支援センター 社会福祉士・児童福祉司任用資格等 0〜18歳・里親家庭
12 子育て支援員 保育補助・一時預かり・地域子育て支援 保育所・地域子育て支援拠点 子育て支援員研修修了 0〜就学前・保護者
13 養育支援訪問員 育児困難家庭への家庭訪問・実地支援 市区町村・委託NPO等 保育士・看護師・社会福祉士等 乳幼児・保護者
14 医療ソーシャルワーカー(MSW) 入院児・家族の退院支援・社会資源調整 小児科病院・総合病院 社会福祉士・精神保健福祉士 小児〜全年齢
15 ファミリーサポートセンターアドバイザー 地域の育て合い活動のコーディネート 市区町村ファミサポセンター 子育て経験・社会福祉関係資格が有利 0〜小学生・保護者

上記はあくまで代表的な職種の概要です。各職種の詳細(給与水準・勤務形態・キャリアパス)は
求人票・各都道府県の情報を必ず直接確認してください。


特集:相談支援専門員という「新しい選択肢」

15職種の中で、学生や転職検討者に特に知ってほしいのが相談支援専門員です。
名前を聞いたことがなかった方も多いのではないでしょうか。
ここでは、公的な一次資料をもとに制度・対象・研修要件を整理します。

相談支援専門員とはどんな仕事か

厚生労働省の「障害のある人に対する相談支援について」によれば、
相談支援専門員は障害のある人が地域で自分らしく暮らすための「サービス等利用計画」を作成し、
支援機関・行政・本人・家族をつなぐケアマネジメントを担う
専門職です。
成人の障害者だけでなく、障害のある子ども(障害児)も対象となります。

障害児相談支援の位置づけ

こども家庭庁が公開する「指定障害児相談支援の人員及び運営基準」(2024年4月)では、
障害児を対象とした相談支援事業所に置かれる相談支援専門員の役割として、
障害児支援利用計画の作成・モニタリング・関係機関との連絡調整が
明示されています。
つまり、子どもの育ちや生活課題に向き合いながら、
家族全体を支えることがこの仕事の核心です。

なるための要件(研修・実務経験)

相談支援専門員になるには、①一定の実務経験(福祉・保健・医療分野等)+②都道府県が指定する相談支援従事者初任者研修の修了が必要です。
厚生労働省の案内によれば、対象となる実務経験には社会福祉士・精神保健福祉士・保育士等の資格保有者のほか、
相談支援業務・直接支援業務の経験者が含まれます(年数・職種の詳細は都道府県ごとに確認が必要です)。

  • 保育士・社会福祉士・介護福祉士などの有資格者は実務経験年数が短縮される場合があります
  • 研修は都道府県ごとに実施時期・定員が異なります
  • 更新研修(現任研修)が義務づけられており、継続的な学びが前提です

※資格取得・就業を保証するものではありません。必ずお住まいの都道府県の最新情報を確認してください。

相談支援専門員に向いている人の特徴

  • 子どもだけでなく家族全体を支えたい人
  • 医療・教育・行政など多機関との連携・調整が好きな人
  • 「直接ケアより、計画・コーディネートで貢献したい」という人
  • 障害のある子どもの生活全体に長期的に関わりたい人

「相談支援専門員、もう少し詳しく聞いてみたい」
「自分の経歴でなれるか確認したい」

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現場経験者と情報交換ができます。転職相談・資格の疑問をぜひ持ち込んでください。


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職種を選ぶための3つの比較軸

15職種の中から自分に合う仕事を絞り込むには、次の3軸で考えると整理しやすくなります。

軸①:関わる課題の種類

  • 障害・発達:相談支援専門員、児発管、放課後等デイ支援員
  • 虐待・家庭崩壊:児童福祉司、家庭相談員、里親支援専門相談員
  • 不登校・貧困:スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラー
  • 発達初期・保育:保育士、子育て支援員、養育支援訪問員
  • 医療・入院:医療ソーシャルワーカー

軸②:直接支援かコーディネート・相談か

  • 直接支援(身体・生活に触れる):保育士、児童指導員、放課後等デイ支援員
  • 相談・計画・調整:相談支援専門員、児発管、SSW、MSW、家庭相談員
  • 心理的支援:児童心理司、スクールカウンセラー

軸③:必要な資格・経験の出発点

  • 学卒直後から目指せる国家資格職:保育士、社会福祉士(→ 複数職種に展開可能)、公認心理師
  • 実務経験+研修で取得できる任用資格:相談支援専門員、児発管、子育て支援員
  • 公務員採用が前提:児童福祉司、児童心理司(自治体による)

「まず社会福祉士を取る」という戦略

迷ったときに有力な選択肢のひとつが社会福祉士(国家資格)の取得です。
家庭相談員・児童福祉司・MSW・SSW・里親支援専門相談員など、
表中の複数の職種で評価される資格であり、
取得後に職場経験を積みながら方向性を絞ることができます。
また、相談支援専門員の実務経験要件においても社会福祉士は有利に働く場合があります。
ただし、各職場の採用要件は事業者・自治体によって異なるため、
応募先の求人票・職員採用要項を必ず確認してください。

次の行動に向けた確認手順

  1. 興味のある職種の公式情報源(厚生労働省・こども家庭庁・都道府県サイト)を確認する
  2. その職種の求人票で実際の採用要件・給与・勤務地を把握する
  3. 資格が必要な場合は養成校・研修機関に問い合わせてカリキュラム・年数を確認する
  4. 現場で働く人の話を聞く(見学・インターン・オープンチャット活用)
  5. 複数職種を比較した上で1〜2年の具体的なアクションプランを立てる

簡易診断:あなたに向いている分野はどれ?(3問)

直感で答えてください。選んだ選択肢に対応する分野が自分の傾向に近い領域です。

Q1. 子どもと関わるとき、最も「やりがい」を感じそうな瞬間は?